前眼部

翼状片

加齢や紫外線の影響にて結膜組織が角膜内に侵入する疾患。軽度であれば無治療にて経過はみれますが、ある程度大きくなると異物感の増強、乱視の増強、充血しやすくなるなど整容的な面でも影響が出始めます。再発が多い疾患なので、再発を防ぐため、結膜弁移植など手術に工夫を要します。再発症例では特殊な薬剤を併用した治療なども検討します。

中等度の翼状片症例
中等度の翼状片症例
手術を受けずに放置していた症例
瞳孔まで翼状片の侵入があり著明な視力障害が生じている

眼窩脂肪ヘルニア

眼球の奥に存在する眼窩脂肪という脂肪組織が本来あるべき場所から眼球前方に脱出する疾患です。原因としては加齢に伴うものが多く、程度が強いと異物感や整容的な問題を引き起こします。手術的に除去は可能です。手術では再発しないよう脱出口を縫合糸で閉鎖する必要があります。手術は局所麻酔で可能です。

眼窩脂肪ヘルニア
眼窩脂肪ヘルニア:瞬目時の違和感が強く手術的に除去した

結膜弛緩

眼表面の粘膜組織である結膜が弛緩した状態です。加齢に伴い結膜は弛緩するものではありますが程度が強いと異物感や流涙などドライアイ症状を呈しやすくなります。自覚症状が強い症例には手術的に弛緩を解除することも可能です。

結膜弛緩
角膜の下方に結膜(白矢印)がだぶっている。涙液の広がりに影響が出やすくなる。

ドライアイ

液体コラーゲン涙点プラグ キープティア

液体コラーゲン涙点プラグ キープティア

眼組織の加齢性変化の影響やスマホやパソコンなどの周辺環境の影響もあり、現代人の多くが程度の差はあれ感じているがドライアイです。
一般的には点眼管理や環境改善などによりドライアイの症状を管理緩和しますが、程度の強いドライアイにはなかなか満足のいく管理が難しいのも現状としてあります。 当院ではそのような患者様に眼表面の涙液貯留の効果の強い涙点プラグを提案しております。生体に対する安全性の高いコラーゲンを使用した涙道の一時的な閉塞術になります。

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